vpl_bubin’s blog

なぜ日本と西洋諸国の人口ボーナス期が一致しないのか 400文字

OECDの労働年齢人口割合のグラフ

Demography - Working age population - OECD Data

を見ていると1960年代後半に日本だけが抜きんでていてそりゃ高度経済成長も起こるわけだと思ったのだが、ヨーロッパの方でもその頃にピークがあるかというとそうでもない。ちょっとインターネットで調べて見るとヨーロッパのほうでは1930年代には多産少死型から移行していて出生率が低く、つまり人口ピラミッドが釣り鐘型だった。親になる層が多くなく出生率も2~4で世代の偏りが日本より少ないからだ*1。例 デンマーク フィンランド
つまり日本は少産少死への移行前であってそこに戦後のベビーブームが重なったから団塊の世代がとびぬけて多い。
というより国によって戦争中や直後のピークがあったりなかったり*2 年代ごとの産児制限の強さだったりいろいろあるようでヨーロッパ全体でのピークは日本より15年程遅く滅多なこと言えない。


2021/02/07参照
https://www.populationpyramid.net/ja/%E6%97%A5%E6%9C%AC/1950/ Population Pyramids of the World from 1950 to 2100
https://ci.nii.ac.jp/naid/110000578907  近世ヨーロッパの人口動態(1500~1800年)
www.ipss.go.jp/publication/e/jinkomon/pdf/16896601.pdf ドイツにおける出生率および家族政策 シャルロッテ・ヒョーン 1997年
www.ipss.go.jp/publication/e/jinkomon/pdf/14741002.pdf 特集:ヨーロッパの人口事情デンマークにおける最近の出生率の動向―出生率上昇期の家族政策の影響― リズベット・B・クヌズセン 1999年
国立社会保障・人口問題研究所
など
https://www.toshi-hara.jp/std/swiss.pdfスイスの出生動向と家族政策 2002年 原俊彦研究室
https://www.lawschool.tsukuba.ac.jp/pdf_kiyou/tlj-06/tlj-06-eguchi.pdf フランス少子化対策の系譜 江口 隆裕 2009年 筑波大学法科大学院
https://www.stat.fi/til/synt/2018/synt_2018_2019-04-26_tie_001_en.html Steep decline in the birth rate continued 2019年
など

*1 終戦の次の年西暦1947年(昭和22年)の合計特殊出生率は 4.54
        西暦1925年(大正14年)の合計特殊出生率は 5.11 *3
*2 まったくベビーブームがなかった国を挙げろと言われても例示できない(なぜ書いたんだろうか)
*3 https://www8.cao.go.jp/shoushi/shoushika/whitepaper/measures/w-2004/html_h/html/g3340000.html 平成16年版少子化社会白書(全体版)4 出生数、合計特殊出生率の推移 内閣府
御参照ください-出生率のグラフ  半日でこんな分量読み切れるわけないよね